説明
この本は2部より成り立っている。前半の第1部は、Psiエネルギーと気エネルギーの閉係について、体験と実験に基づいて考察したものであり、後半の第2部は、ヨガ行による宗教体験と超心理学的実験に基づいて、宗教と科学の統一について考えたものである。
先ず第1部では、20年余り心霊相談や信仰治療、また超常現象の生物物理学的研究、経絡や気エネルギーの研究をしている間に、Psi能力、Psiエネルギーと、ヨガの身霊医学でいうチャクラ、東洋医学でいう経絡や気エネルギーとの問には、密接な関係のあることが次第に明らかとなってきたので、それらのことを、さらに実験的に確かめてみたことについて纒めてみた。
すなわち、PsiエネルギーがESPあるいはPKの形で働く時、どの経絡、気エネルギーがESP能力と関係して働くか、どの経絡、気エネルギーがPK能力と関係して働くか等を、あるチャクラから Psiエネルギーを放射して光を生ぜしめる実験、アジナチャクラからのPsiエネルギー放射の実験,ESP と経絡との関係を調べる実験等を通して確かめてみた。その結果を纒めて一つにしたのが本書の前半である。
本書の後半である第2部は、40年に及ぶヨガ行を通しての私の宗教体験によって、宗教とは何か、超常的宗教の世界とは何かを身をもって体験してきたことと、生物物理学者、超心理学者として、生体の電気生理学的研究、経絡の研究、超常現象の物理学的研究によって得たこととを比較考察し、両者の違いをふまえつつも、両者の有機的統一を目指して、論理的に、実験的に、体験的に、種々と努力してきたことが、宗教と科学との統一を日指しての一つの小論となったものである。
前半でも後半でも、霊能者M.Y.を被験者とした光の実験をとりあげている。というのは、このような現象の科学的実験による記録はなかなか得がたいので、種々の角度から考察して、その本質を明らかにしたいためである。
前半では、霊能力の根源と考えられるインドヨガでいうチャクラと、PK能力(念力)と、経絡との関係という観点から、この光の実験をとりあげて考察した。
後半では、Psiエネルギーの属する宗教の世界が、光等の物理的現象をその対象とする科学の世界の根底にあって、宗教と科学は矛盾するものでなく、横の同一次元ではなく、存在次元の違う垂直の関係で、あい補い、有機的統一をなすものであるという観点、および、宗教的Psiエネルギーが、光のような物理的エネルギーを産み出すメカニズムはなにかという観点から、この光の実験を考察してみた。実験方法その他については、前半よりも後半の部で、より正確に説明したので、読者の理解を深めるために、前半と重複する部分が多いがそのままにした。
なお、後半では、光の実験の他に文鎮が消失、再現した現象もとりあげて、Psiエネルギーと物理的エネルギーの相互作用のメカニズムを考えてみた。
ところで、本書の前半の実験や実験結果の考察では、古来からのヨガの瞑想、三昧の体験に基づいた身霊医学におけるチャクラのこと、また東洋医学でいう経絡や気エネルギーのことが前提となっているので、前半ではまず、ヨガのチャクラ、ナディ説、東洋医学の経絡説についての概略を述べたいと思う。
著者序文
第I部 Psiと気の関係
―チャクラ、Psi能力、経絡、気エネルギーの関係について―
Ⅰ. ヨガの身霊医学(Psi-soma medicine)と東洋医学の経絡、気についての概観
1)ヨガにおける三つの次元の身心と、チャクラ、ナディ
(1)チャクラ、ナディについて
(2)チャクラの位階と機能
2)東洋医学における経絡と気エネルギー
(1)12経絡と8奇脈
(2)経絡と臓器組織との関係
(3)チャクラ、臓器、経絡の関係
(4)チャクラとPsi能力の種類との関係
Ⅱ.Psiについての実験
―光の実験―
1)霊能者MのAMIデータ
2)Mに関する霊能カテスト(光の実験)
(1)実験方法と測定法
(2)ポリグラフについて
3)光の実験から明らかになったこと
(1)奇蹟についてのキリスト教的解釈を否定する
(2)「主観的-客観的科学」
4)結 び
Ⅲ.ESPとチャクラ、経絡との関係について
―Dr.OnettoによるESPテストと経絡機能測定―
1)目 的
2)実験方法
3)クラス分け
4)データの処理法
5)分析と考察
(1)有意変化を示した経絡
(2)有意変化の内容
① Psi-hittクラス ② Psi-missクラス ③ Norma1クラス
(3)変化内容を3クラスについて比較考察する
① アナハタチャクラと関連する経絡
② マニプラチャクラと関連する経絡
③ スワディスタナチャクラと関連する経絡
④ ヴィシュダチャクラと関連する経絡
6)結論
Ⅳ.PKテストと経絡変化
1)目 的
2)実験方法
3)データの処理法
(1)送り手のデータについて
(2)受け手のデータについて
4)分析と考察
(1)送り手のデータについて
①どの経絡が有意変化を示すか ②変化内容について ③要約
(2)受け手のデータについて
5)結 論
V.気エネルギーの対人間相互作用について
1)目 的
2)実験方法
3)データの分析方法
(1)申し込み順による10人ずつ、6グループについて共分散分析
(2)正常経絡について共分散分析
(3)異常経絡について共分散分析
(4)乱数表による六つのグループについての共分敗分析
4)分析と考察
(1)受け付け順による六つのグループについて
① 1~10番のグループ ②11~20番のグループ ③21~30番のグループ
④31~41番のグループ ⑤42~51番のグループ ⑥52~60番のグループ
⑦(1)の結論
(2)正常経絡について
①1~10番のグループ ②11~20番のグループ ③21~30番のグループ
(3)異常経絡について
① 虚の経絡の(L十R)/2 ②虚の経絡のD ③実の経絡の(L十R)/2
④実の経絡のD ⑤逆転の経絡の(L十R)/2 ⑥逆転の経絡のD
⑦不安定経絡の(L十R)/2 ⑧不安定経絡のD
(4)奇数グループと偶数グループについて
共分散分析
①奇数グループについて ②偶数グループについて
(5)(2)~(4)に基づく結論
①受け付け順によるグループ ②奇数グループと偶数グループ
(6)乱数表による六つのグループについての
共分敗分析と,その結果
①乱数表1によるグループ ②乱数表2によるグループ
③乱数表3によるグループ
④乱数表4によるグループ ⑤乱数表5によるグループ
⑥乱数表6によるグループ ⑦考察と結論
(7)気エネルギーの他人の経絡への影響を、t検定とχ2テストで分析する
① 1~10番のグループ ②11~20番のグループ
③21~30番のグループ
④31~41番のグループ ⑤42~51番のグループ
⑥52~60番のグループ
(8)(7)についての考察と結論
5)コントロールグループについての実験
(1)共分散分析の結果
①乱数表1によるグループ ②乱数表2によるグループ
③乱数表3によるグループ
④乱数表4によるグループ ⑤乱数表5によるグループ
⑥乱数表6によるグループ
(2)(1)の考察と結論
①有意変化を示した経絡 ②臓器系、チャクラ系による分類 ③変化の内容
(3)t検定とχ2テストの結果について
① 1~10番のグループ ②11~20番のグループ ③21~30番のグループ
④31~40番のグループ ⑤41~50番のグループ
(4)(3)の考察と結論
6)全体の結論
(1)コントロールー実験テストデータの
共分散分析結果
① 気のエネルギーの相互作用は生しうる ②変化の内容
③有意変化を示した7経絡の分類
(2)コントロール―実験テストデータのt検定・χ2テストの結果、有意変化を高頻度に示す経絡
(3)気の相互作用で最も変化しやすい経絡
①最も変化しやすい経絡 ②変化の内容
(4)正常経絡と異常経絡の何れが変化しやすいか・
(5)コントロールグループによる確認
①共分散分析結果の比較 ②t検定、χ2テスト結果の比較
Ⅵ.Psi能力あるいはPsiエネルギーと、経絡、気エネルギーとの関係
(1)光の実験から明らかになったこと
(2)ESPテストと経絡測定から明らかになったこと
(3)H.M.とK.M.との間のPKテストと経絡測定から明らかになったこと
(4)外気エネルギーの相互作用についての実験から明らかになったこと
(5)全体の結論
(6)Psiエネルギーと気エネルギーの相違について
①Psiエネルギーは物理的時空の制約を受けない
②気エネルギーは,物理的次元の時空の制約を受けるのであろうか
(7)総括的結論
第Ⅱ部 宗教と科学の統一
1)科学の世界
(1)科 学
(2)現代科学の対象
―観測の仕方で異なってみえる―
(3)近以法
(4)原子レベルでは、堅固な物質はない
(5)科学の立場は主客対立の立湯である
2)宗教の世界
(1)信仰
(2)神、絶対者に至るための修行生活
(3)場所的存在の特質
① 一切がその内にある ②プラージュナ(彼岸に途して得る智恵)が生ずる
③愛 ④自由である ⑤場所的意識(超意識)は直接に物を支配する
3)光の実験
(1)実験とそのデータ
①実験室 ②実験の目的 ③実験方法 ④データの解析
(2)考 察
①主客合一の状態、Psiエネルギーについて
② Psiエネルギーから光が出現するメカニズムについて
③ Psiエネルギーによって生した光も物理的法則に従う
④心による物の支配について